特集 術後1週間の患者管理
Ⅰ.術式別:術後1週間の患者管理
12.そのほかの手術
副腎摘除術
伊藤 悠基夫
1
,
小原 孝男
1
,
山下 共行
1
,
神戸 雅子
1
,
飯原 雅季
1
1東京女子医科大学内分泌疾患総合医療センター外科
pp.248-252
発行日 1995年10月30日
Published Date 1995/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902057
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副腎摘除術の対象は大部分がホルモン産生腫瘍である.産生されるホルモンの種類により病態が異なり,また手術方法も異なる.さらに,ホルモン過剰産生に対しては術前に固有の処置を要し,術後も通常の外科的管理に加えて疾患固有の管理が必要となる.特に褐色細胞腫は術前のα遮断剤投与と,術中・術後のα刺激剤投与,血糖管理,循環管理など症例により処置が異なる.クッシング症候群は感染に弱く,創治癒遷延や血栓症の危険性,ステロイド補充が必須であることなどに注意する.原発性アルドステロン症では特に術前の電解質管理が重要である.副腎手術一般に関し,早期離床に努める.ステロイド補充の要・不要は,疾患と術式により異なる.
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