特集 術後1週間の患者管理
Ⅰ.術式別:術後1週間の患者管理
7.肝臓手術
肝(亜)区域切除術
関 仁誌
1
,
宮川 真一
1
,
川崎 誠治
1
1信州大学医学部第1外科
pp.155-159
発行日 1995年10月30日
Published Date 1995/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902038
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肝(亜)区域切除の対象となる疾患の大部分は原発性肝細胞癌である.系統的(亜)区域切除とは担癌門脈枝領域の切除を目指したもので,肝細胞癌の門脈親和性から考えて合理的な術式であり,その重要性はますます認識されるようになった1).肝細胞癌のほとんどが慢性肝炎や肝硬変を合併しているため,術後管理には十分な注意が必要である2).特に,大量の血漿製剤や利尿剤を用いるため水分・電解質の管理が重要となり,また肝離断面からは出血や胆汁の流出が認められることがあるので,ドレーンの管理には慎重でなければならない.
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