Japanese
English
特集 肝癌治療の最新ストラテジー
肝切除療法の実際と治療成績
2)系統的区域,亜区域切除術
Systemic segmentectomy or subsegmentectomy of the liver
林 賢
1
,
幕内 雅敏
1
,
川崎 誠治
1
,
宮川 真一
1
,
嘉数 徹
1
,
橋倉 泰彦
1
,
河西 秀
1
,
三輪 史郎
1
1信州大学医学部第1外科
キーワード:
肝細胞癌
,
術中超音波検査
,
系統的肝切除術
Keyword:
肝細胞癌
,
術中超音波検査
,
系統的肝切除術
pp.281-287
発行日 1994年3月20日
Published Date 1994/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901495
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
慢性肝炎や肝硬変に伴う小型の肝癌症例は増加傾向にあるが,超音波装置における術中プローブの開発は障害肝症例の系統的肝切除を容易ならしめた.肝機能面からは,腹水なく,血清総ビリルビン値が正常範囲でICG 15分値が19%以下では区域切除,29%以下では亜区切除が可能である.系統的肝切除の施行により術中の出血量は減少し,無輸血手術症例は増加し,hospital mortalityはきわめて低率となった.また腫瘍径5cm以下の肝癌では,部分切除に比較し亜区域切除症例のほうが良好な遠隔成績を示した.本稿では区域切除では右葉前区域,亜区域切除では前上亜区域を中心に術中超音波装置を用いた系統的肝切除の手術術式の実際と治療成績につき概説する.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.