Japanese
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特集 肝癌治療のupdate
Ⅱ.標準的手術療法の現況
2.肝部分切除・亜区域切除の適応と実際
Systematic subsegmentectomy:indication, procedure, and long-term result
今村 宏
1
,
島田 良
1
,
宮川 眞一
1
,
川崎 誠治
1
Hiroshi IMAMURA
1
1信州大学医学部第1外科
キーワード:
系統的亜区域切除
,
肝部分切除
,
解剖学的切除
Keyword:
系統的亜区域切除
,
肝部分切除
,
解剖学的切除
pp.1423-1428
発行日 1998年11月20日
Published Date 1998/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903436
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多くの症例に肝予備能の低下を伴う肝細胞癌に対して,系統的亜区域切除は合理的な解剖学的切除であり,その有効性は短期・長期双方の成績から支持される.過去の報告,およびわれわれの施設の症例での検討からは,区域切除以上の拡大切除による長期予後の改善は認められておらず,腫瘍が亜区域にとどまるような症例ではおそらく亜区域切除が標準術式であり,たとえ肝機能が良好であっても区域切除などの広範囲切除は第一選択の術式とはならないと考えられた.一方基準以下の肝機能不良例では部分切除の適応となるが,正しい切離方向を頻回に超音波で確認しながら肝離断を行い,腫瘍が切離面に露出しないよう手術を行うことが重要である.
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