特集 術後1週間の患者管理
Ⅰ.術式別:術後1週間の患者管理
6.大腸・肛門手術
大腸全摘術
畠山 勝義
1
,
須田 武保
1
,
酒井 靖夫
1
,
佐藤 信昭
1
1新潟大学医学部第1外科
pp.108-112
発行日 1995年10月30日
Published Date 1995/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902029
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大腸は主に水分と電解質を吸収する臓器であるので,全摘により排泄される糞便の内容は水様性となり,したがって術後1週間の管理は主に水分・電解質の補給を適正に行って脱水や電解質不足が生じないようにすることが主眼となる.手術時にdiverting ileostomyが設置されているので,その排液や尿の量や電解質含量が補給の目安となる.通常,第4病日前後に経口食が開始されるので,中心静脈栄養などの特別な栄養補給は必要としない.また,ステロイド投与を受けているか受けていた症例が多いので,術中・術後の副腎皮質機能不全にも十分留意する必要がある.
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