特集 術後1週間の患者管理
Ⅰ.術式別:術後1週間の患者管理
4.食道手術
食道静脈瘤直達手術
別府 倫兄
1
,
太田 仁
1
,
大橋 薫
1
,
大浦 慎祐
1
,
中西 亮
1
,
深沢 正樹
1
,
二川 俊二
1
1順天堂大学医学部第2外科
pp.81-85
発行日 1995年10月30日
Published Date 1995/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902024
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食道静脈瘤に対する治療として内視鏡的硬化療法(EIS)が普及し,その治療成績も向上がみられる.しかし,EISの治療難治例も認められ,直達手術を依頼される場合も多い.本症の大半は肝硬変症が基礎疾患であり,手術に際してはリスク判定のため術前の肝機能評価を行う.Child A,Bであれば直達手術はまず安全である.肝硬変症など肝障害例の手術後に絶対避けなければならないのは低酸素血症であり,肝血流量の減少である.手術後は合併症を起こさないように管理することに心掛けるべきであり,ここでは門脈圧亢進症に対する直達手術後の患者管理の要点を簡潔に述べた.
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