Japanese
English
臨床報告・1
発病が気づかれなかった,虫垂炎に続発したと思われる自覚症状に乏しかった腸腰筋膿瘍の1例
A case of almost asymptomatic iliopsoas abscess secondary to latent appendicitis
田中 洋輔
1
,
松本 康久
1
,
高橋 晃
1
,
小越 章平
1
,
久 直史
2
,
木俵 光一
3
Yosuke TANAKA
1
1高知医科大学第2外科
2高知医科大学放射線科
3木俵病院
キーワード:
腸腰筋膿瘍
,
慢性虫垂炎
Keyword:
腸腰筋膿瘍
,
慢性虫垂炎
pp.1089-1093
発行日 1995年8月20日
Published Date 1995/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901955
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はじめに
腸腰筋膿瘍は,本邦では脊椎カリエスの減少により,認識がないと鑑別診断から抜け落ちてしまう稀な疾患となっていたが,近年,CT,超音波断層診断などの画像診断装置の普及により非結核性化膿性膿瘍の報告が増加している1,2).それらの報告は,整形外科,内科,外科,泌尿器科,婦人科領域に分散し,高熱,疼痛,腸腰筋肢位(Psoasstel-lung)の明らかな自他覚的症状があり,画像診断所見と合わせて診断されている.
今回われわれは,右下腹部腫瘤を主訴として来院し,上記症状に乏しかったため診断に苦慮した症例を経験したので報告する.
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