特集 整形外科プライマリ・ケア—内科医が知りたい整形外科疾患のすべて
疾患編
化膿性脊椎炎・腸腰筋膿瘍
辻 崇
1
1国立病院機構東京医療センター脊椎脊髄センター
キーワード:
化膿性脊椎炎
,
易感染性宿主
,
腸腰筋膿瘍
Keyword:
化膿性脊椎炎
,
易感染性宿主
,
腸腰筋膿瘍
pp.1136-1139
発行日 2023年6月10日
Published Date 2023/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229010
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Point
◎化膿性脊椎炎は中年以降に多い疾患で,高齢化,易感染性宿主の増加に伴い,発症数は増加傾向にある.
◎38℃以上の発熱と疼痛を伴う急性型は約半数であり,発熱のない慢性型が約1/4あり診断が難しい症例も多い.
◎抗菌薬投与と局所の安静が治療の基本で,抗菌薬の投与期間は6週間が原則となる.
◎抗菌薬開始前に血液培養を提出することが望ましい.また,穿刺可能な膿瘍が存在する場合にはCT(またはエコー)ガイド下穿刺を検討する.発熱や疼痛が顕著ではない慢性型の場合,血液培養の陽性率が低いため,感染局所からの検体採取を積極的に検討する必要がある.
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