Japanese
English
臨床報告
大腸憩室浸潤および腸腰筋膿瘍を併発した虫垂癌の1例
A case of appendiceal carcinoma invading the colon diverticulum,and causing abscess of the iliopsoas muscle
徳毛 誠樹
1
,
中村 聡子
2
,
溝尾 妙子
3
,
久保 孝文
1
,
鈴鹿 伊智雄
1
,
塩田 邦彦
1
Masaki TOKUMO
1
1香川県立中央病院外科
2香川県立中央病院病理
3姫路聖マリア病院外科
キーワード:
虫垂癌
,
腸腰筋膿瘍
,
大腸憩室
Keyword:
虫垂癌
,
腸腰筋膿瘍
,
大腸憩室
pp.1687-1690
発行日 2011年12月20日
Published Date 2011/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103886
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要旨
症例は52歳の男性.右下腹部痛と便潜血反応陽性のために施行された大腸内視鏡検査において,盲腸から上行結腸にかけて壁外からの圧迫と数か所のびらん性隆起を認めた.腹部CT検査で腸腰筋膿瘍を伴う腫瘍性病巣を上行結腸背側に認め,壁外進展性の上行結腸癌を疑い手術を施行した.盲腸から上行結腸背側に塊状となった腫瘍を認め,後腹膜および腸骨筋の一部を合併切除する回盲部切除術により腫瘍を摘出した.病理検討の結果,虫垂癌が上行結腸背側から憩室部分で限局性に結腸内腔に浸潤露出したために特異な内視鏡像を呈していたと推察された.同時性肺転移を認めていたが化学療法施行後に切除し,初回術後約3年の現在,無再発生存中である.
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