Japanese
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特集 内視鏡的静脈瘤結紮術(EVL)
門脈血行動態からみた内視鏡的静脈瘤結紮術
Influence of endoscopic variceal ligation on portal hemodynamics
水本 英明
1,2
,
松谷 正一
2
,
福澤 健
2
,
大藤 正雄
2
,
石井 浩
3
,
鈴木 泰俊
4
,
三木 亮
5
1君津中央病院内科
2千葉大学医学部第1内科
3国立がんセンター中央病院内科
4船橋市立医療センター内科
5国立横浜東病院内科
キーワード:
内視鏡的静脈瘤結紮術
,
門脈血行動態
,
左胃静脈
,
超音波ドプラ法
,
経皮経肝門脈造影
Keyword:
内視鏡的静脈瘤結紮術
,
門脈血行動態
,
左胃静脈
,
超音波ドプラ法
,
経皮経肝門脈造影
pp.451-456
発行日 1994年4月20日
Published Date 1994/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901522
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内視鏡的静脈瘤結紮術(以下,EVL)の治療効果および治療前後での左胃静脈血行動態の変化について述べ,門脈血行動態からみたEVLの食道静脈瘤治療における意義について論じた.EVLは,簡便性,安全性に優れ,静脈瘤の改善効果も良好であるが,静脈瘤の完全消失を得るためには,内視鏡的硬化療法の併用が必要である.超音波ドプラ法による検討では,静脈瘤の主要な供血路である左胃静脈血流は,治療後も治療前と同様に遠肝性で残存しており,EVLにより供血路の遮断は困難と考えられた.しかし,経皮経肝門脈造影(PTP)による検討では,残存した左胃静脈の血行動態は症例により異なっており,長期予後と関連があるものと考えている.
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