Japanese
English
特集 上部消化管の術後運動機能評価と病態
胃切除術後の胆嚢,胆道運動機能評価と病態
Motor disturbance of biliary tract after gastric surgery
佐々木 巌
1
,
内藤 広郎
1
,
柴田 近
1
,
伊勢 秀雄
1
,
松野 正紀
1
1東北大学医学部第1外科
キーワード:
胃切除後胆石症
,
胆道運動障害
,
胆嚢運動
,
Odii筋運動
,
幽門保存胃切除術
Keyword:
胃切除後胆石症
,
胆道運動障害
,
胆嚢運動
,
Odii筋運動
,
幽門保存胃切除術
pp.195-202
発行日 1994年2月20日
Published Date 1994/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901480
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胃切除術後胆石症は最近注目されている疾患であり,教室での発生頻度は18.9%とわが国の胆石保有率の約2倍と高率であった.これらの病態には胃手術後に発生する胆道運動機能障害が重要な要因であると考えられるが,これらは胆汁組成の変化,胆嚢運動およびOddi筋運動障害とに分けることができる.最近,山里らは,幽門近傍の胃および十二指腸が壁内神経の非アドレナリン性ニューロンを介したOddi筋の弛緩作用調節機構の存在を示唆している.教室での実験的成績では,従来の遠位側胃切除術(B−1)に比べて,十二指腸が切離されない幽門保存胃切除術のほうが胆道運動の面からもより生理的術式であると考えられ,彼らの成績を裏づける成績が得られている.
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