Japanese
English
特集 消化管の機能温存手術
幽門保存胃切除術
Pylorus-preserving gastrectomy for gastric ulcer and eary gastric cancer
佐々木 巌
1
,
内藤 広郎
1
,
舟山 裕士
1
,
神山 泰彦
1
,
椎葉 健一
1
,
松野 正紀
1
1東北大学医学部第1外科
キーワード:
幽門保存胃切除術
,
胃潰瘍
,
早期胃癌
,
ダンピング症候群
Keyword:
幽門保存胃切除術
,
胃潰瘍
,
早期胃癌
,
ダンピング症候群
pp.161-167
発行日 1993年2月20日
Published Date 1993/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901099
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教室では1964年以降,胃潰瘍134例に対して幽門保存胃切除術を施行している.これまでの経過観察期間は平均16.6年と長期であり,遠隔時潰瘍再発は4例(3.1%)に認めたが,術後愁訴に関する調査ではダンピング症候群の発生は1例もなく,B-I,B-IIに比べて高いquality of lifeが得られている.一方,本術式の適応疾患は,従来,胃潰瘍などの良性疾患とされているが,最近では早期胃癌に対する機能温存術式の1つとして応用することが検討されている.教室では,これまで症例を選択して34例の早期胃癌に対して,原法の胃切除術にR2リンパ節郭清を加えた術式を試みている.ここでは,本術式の機能温存に関する基本的な事項と最近注目されている問題点について述べた.
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