Japanese
English
特集 上部消化管の術後運動機能評価と病態
胃切除術後の残胃および十二指腸運動機能評価と病態
Pathophysiology and its evaluation of gastro-duodenal motility after gastrectomy
金泉 年郁
1
,
中野 博重
1
,
朴 秀一
1
1奈良県立医科大学第1外科
キーワード:
残胃運動機能
,
胃・十二指腸協調運動
,
筋電図
,
収縮運動
Keyword:
残胃運動機能
,
胃・十二指腸協調運動
,
筋電図
,
収縮運動
pp.183-192
発行日 1994年2月20日
Published Date 1994/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901479
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リンパ節郭清を伴う広範囲胃切除術では,gastro-pyloro-duodenal co-ordinationがなくなり,残胃に蠕動収縮が生じにくいことから,排出は重力の影響を受け,食後早期の急速排出と不消化物の遺残によるmucous ball形成の潜在性という2面性をもつ.幽門保存胃切除術では,迷走神経切離の有無にかかわらずgastro-pyloro-duodenal co-ordinationが保持され,急速排出が防止されるが,残胃に蠕動収縮は出現しにくく,mucous ball形成の危惧がある.分節的胃切除術では,幽門洞部に異常興奮が生じるため,排出障害防止のため幽門ドレナージが必要であり,選択的胃迷切兼幽門洞切除術では,大きな残胃に機能低下が出現するため排出障害が生じやすい.
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