Japanese
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特集 神経温存胃切除術
各種機能検査からみた神経温存胃切除術の評価
Significance of autonomic nerve preserving gastrectomy judged from functional examinations
梨本 篤
1
,
藪崎 裕
1
,
滝井 康公
1
,
土屋 嘉昭
1
,
田中 乙雄
1
Nashimoto Atsushi
1
1新潟県立がんセンター新潟病院外科
キーワード:
神経温存胃切除術
,
機能検査
,
胃排出能検査
,
幽門保存胃切除術
,
噴門側胃切除術
Keyword:
神経温存胃切除術
,
機能検査
,
胃排出能検査
,
幽門保存胃切除術
,
噴門側胃切除術
pp.1317-1323
発行日 2003年10月20日
Published Date 2003/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101523
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神経温存手術は残胃機能維持,QOL向上を目標としている.幽門保存胃切除術(PPG),空腸嚢間置噴門側胃切除術(JPI)を中心に各種機能検査を紹介しながら,その評価につき検討した.PPGの体重変動は術後減少幅が少なく回復が早かった.残胃炎,逆流性食道炎は低率であったが,食物残渣が32.3%にみられた.99mTc胆道シンチグラムでは胆汁逆流19.1%,胆汁排泄遅延11.4%であったが,胆石発生率は3.2%と低率であった.JPIでは残胃観察が全例に可能であったが,空腸嚢内食物残渣は50%と高率であった.血清ビタミンB12は術後次第に低下したが,2年以後では全摘より低下が緩徐であった.胃排出能検査にはRI法,アセトアミノフェン法,放射線不透過マーカー法,13C呼気試験など各種あるが未だ統一されていない.簡便,非侵襲性でどの各施設でも行える残胃機能評価の標準化が望まれる.
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