Japanese
English
特集 消化管の機能温存手術
クローン病に対するstrictureplastyの手術成績
Surgical outcome of strictureplasty for Crohn's disease
二見 喜太郎
1
,
有馬 純孝
1
,
岡本 達生
1
,
山崎 宏一
1
,
西田 哲朗
1
,
古藤 剛
1
,
立石 訓己
1
,
立石 修三
1
,
原 文昭
1
,
大河原 建也
1
,
吉原 園
1
,
原田 洋子
1
,
八尾 恒良
2
1福岡大学筑紫病院外科
2福岡大学筑紫病院消化器科
キーワード:
strictureplasty
,
クローン病
,
小腸狭窄
,
吻合部狭窄
Keyword:
strictureplasty
,
クローン病
,
小腸狭窄
,
吻合部狭窄
pp.185-191
発行日 1993年2月20日
Published Date 1993/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901102
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腸管機能温存の面より考えて,strictureplastyは腸管を切除しない,あるいは最小限の切除にとどめる術式である.したがって,今回はstrictureplastyを行ったクローン病12例を対象として手術成績の検討を行った.7例は初回手術例,5例は既手術例であった.術式別には,腸管切除併用7例,exclusive bypass術併用2例,strictureplasty単独3例であり,29ヵ所の狭窄病変に対しstrictureplastyを行った.27ヵ所は小腸狭窄病変に対して主としてHeineke—Miculicz型を,2ヵ所は既手術例における吻合部狭窄に対してJaboulay型のstrictureplastyを行った.strictureplasty施行後の再狭窄は2ヵ所に生じ,1ヵ所は腸管切除吻合部に近かったこと,1ヵ所は吻合部狭窄の再燃がその部に作成したJaboulay型strictureplasty部を巻き込み狭窄を生じた.腸管切除例に比べ,短い手術時間で出血量は少なく,術後合併症もほとんどなく,経口摂取,退院までの期間も短くなっており,クローン病における狭窄病変に対しては安全でかつ有用な術式と思われた.
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