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特集 今日の甲状腺癌診療
手術のポイント—私はこうしている
Surgery for carcinoma of the thyroid gland: How I do it
海老原 敏
1
Satoshi EBIHARA
1
1国立がんセンター東病院頭頸部外科
pp.1569-1574
発行日 1992年12月20日
Published Date 1992/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901054
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甲状腺分化がんの経過は一般に長く,その治療法についても意見の分かれるところであるが,著者らが行っている外科療法についてその適応,手技を中心に述べた.病巣が片葉に限局し,頸部リンパ節転移も患側のみかNOの場合は片葉峡切除を行い,両葉に及ぶか両側の頸部リンパ節転移がある場合および遠隔転移のある症例には甲状腺全摘を行っている.リンパ節転移については,術前・術中に転移を認めないものには予防的郭清は行わない.郭清は保存的とし,頸神経副神経も温存し,リンパ節を含む脂肪組織を一塊として切除する.周囲組織への浸潤は切除するが,喉頭の機能はでき得る限り温存する.以上の方針を原則としている.
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