Japanese
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特集 乳癌の縮小根治手術
小胸筋切除・大胸筋温存術式の適応
私はこうしている
Modified radical mastectomy:indication and surgical technique
山本 泰久
1
,
岩藤 真治
1
,
酒井 邦彦
1
,
石原 清宏
1
,
庄 達夫
1
,
田口 忠宏
1
,
西 律
1
Yasuhisa YAMAMOTO
1
1おおもと病院
pp.931-937
発行日 1982年6月20日
Published Date 1982/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208056
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はじめに
1903年,Halstedが定型的乳房切断術を発表して以来,乳癌根治術は縮小あるいは拡大され今日に至つている.1969年,Haagensen,Miller,Kaae,Handley,Butcher,Dahl-Iversen,Wi—lliams1)らの10年におよぶ国際共同研究の結果,縮小手術と拡大根治術の間に差がみられないことが発表された.また1976年,スイスの国際乳癌学会でもいろいろな角度から乳癌の治療が再検討され,反省期に入つたように思われる.わが国でも1978年以後,症例に応じて縮小手術,定型的根治術,あるいは拡大根治術を行うことの重要性がしばしば検討され,数多くの論文が発表されている2-9).最近では部分切除,乳房切除後の形成術などの報告もみられ,むしろ混迷期に入つた感さえある.
縮小手術と定型的根治術の違いは,胸筋を保存するか否かということで,リンパ節郭清を十分に行うことに変りない.ただAuchinclossの手術は大小胸筋を保存するため,筋間筋膜や小胸筋付着部内側のリンパ管に癌細胞が取り残される危険性があり,リンパ節転移が3個以上ある場合は,Pateyの小胸筋除去手術あるいはそれ以上の手術が望ましいと考えられる.この論文はすでに拡大根治術を行つたStage Ⅰ,Ⅱ症例406例をT,Nと転移リンパ節nについて検討し,retrospec—tiveに縮小手術の限界について考察した.
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