特集 翼状片手術:私はこうしている
4 私はこうしているし,こう考えたい「翼状片の手術と発生病理」
吉富 文昭
1
1大宰府吉富眼科医院(太宰府市)
キーワード:
翼状片
,
頭部反転法
,
Tenon嚢・強膜結合
,
袋状球結膜
,
淚丘
Keyword:
翼状片
,
頭部反転法
,
Tenon嚢・強膜結合
,
袋状球結膜
,
淚丘
pp.221-225
発行日 2021年3月5日
Published Date 2021/3/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000002055
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翼状片のはっきりとした発生要因は今までのところ不明だが,紫外線が関係していることだけは間違いないところであろう1)~5)。病態としてはこれまで結膜の間質結合織の増殖という考え方が支配的であり,マイトマイシンC塗布6)~12)や綿抜き法などの治療方法が実践されてきたゆえんである。もちろん,翼状片やそれと連続する結膜組織を切開・切除すれば創傷治癒機転として結膜の間質結合織の増殖が起こるのはある意味当たり前ではあり,特に再発例での手術では著明な間質結合織の増殖が起こるので,それに対して羊膜移植13)~15)などの追加手技が施行されてきた。筆者は,ここで紹介する新しい翼状片手術方法を通して,これまでとは異なる翼状片の発生病理を提唱したい。
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