特集 外科患者・薬物療法マニュアル
Ⅵ.注意すべき状態の患者への薬物療法
5.SIADH
宮内 昭
1
1香川医科大学第2外科
pp.248-249
発行日 1992年10月30日
Published Date 1992/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901013
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SIADHの概念
SIAIDH(syndrome of inappropriate secretionof ADH)とは,低Na血症と低浸透圧血症があるにもかかわらず,尿は高張で尿中Naの排泄の持続を示す症候群である.1957年にSchwartzらが,このような所見を示す肺癌の患者の病態を,低Na血症においては本来抑制されるべきADHが不適切に分泌されているためと考え報告したのが最初である.その後,種々の疾患で同様の病態を呈することが明らかになった1,2).
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