腹壁ヘルニア修復術道場・5
腹壁瘢痕ヘルニア手術①正中腹壁瘢痕ヘルニア(ⅰ)IPOM(4cmまでのもの),OpenRS,MILOS
井谷 史嗣
1
Hitoshi IDANI
1
1広島市立広島市民病院外科
キーワード:
腹腔鏡下IPOM法
,
Open RS
,
MILOS
,
腹壁瘢痕ヘルニア
Keyword:
腹腔鏡下IPOM法
,
Open RS
,
MILOS
,
腹壁瘢痕ヘルニア
pp.1167-1175
発行日 2024年10月20日
Published Date 2024/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407214670
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はじめに
腹壁瘢痕ヘルニアは,部位,大きさなどにより術式,手術難度も異なり,治療戦略を立てる際には同一の疾患と考えないほうが良い場合も多い.本稿では正中瘢痕ヘルニアで4cmまでのものに対する治療戦略を述べる.
正中の4cm以下の瘢痕ヘルニアで心窩部あるいは恥骨にかからないヘルニアに対しては,openでのRives-Stoppa法,腹腔鏡下intraperitoneal onlay mesh(IPOM)法,(e)MILOS(mini- or less-open sublay operation)などが選択肢となる.2010〜2019年のHerniamedの調査1)では,最近導入された手術であるMILOSは別として,Rives-Stoppa法(36.9%),腹腔鏡下IPOM法(27.2%),open IPOM法(12.4%)であり,合計すると76.5%に達し,実際に施行されている術式の大半を占めるものであり,まず習得すべき術式であると考えられる.
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