Japanese
English
臨床報告
急性膵炎をきたした膵動静脈奇形に対し,動脈塞栓後に根治術を施行した1例
A case of pancreatic arteriovenous malformation complicated with acute pancreatitis treated with radical surgery after arterial embolization
田中 健太
1
,
山村 和生
1
,
岡崎 泰士
1
,
大谷 聡
1
,
佐賀 信介
2
,
安藤 修久
1
Kenta TANAKA
1
1JA岐阜厚生連東濃中部医療センター東濃厚生病院外科
2JA岐阜厚生連東濃中部医療センター東濃厚生病院病理診断科
キーワード:
膵動静脈奇形
,
急性膵炎
,
動脈塞栓
Keyword:
膵動静脈奇形
,
急性膵炎
,
動脈塞栓
pp.472-477
発行日 2024年4月20日
Published Date 2024/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407214511
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨
症例は55歳男性.他疾患で施行した造影CT検査で膵頭部に拡張・蛇行した異常血管集簇像を認め,膵動静脈奇形(arteriovenous malformation:AVM)と診断された.無症状のため経過観察の方針としたが,1年2か月後に腹痛のため再受診し,膵AVMによる急性膵炎と診断した.保存的治療後に根治手術の方針とし,術中出血量軽減のため術前に流入動脈のコイル塞栓術を施行した.翌日,亜全胃温存膵頭十二指腸切除術を行い,合併症なく術後22日目に退院した.膵AVMは外科的切除が最も根治を期待できる治療法であるが,術中出血コントロールが問題となる.動脈塞栓後に安全に根治術を施行した膵AVMを経験したので報告する.
Copyright © 2024, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.