手術症例報告
膵頭部動静脈奇形による十二指腸潰瘍からの出血に対し二期的膵空腸吻合を用いて緊急に膵頭十二指腸切除術を施行した1例
大森 春佑
1
,
松木 亮太
2
,
小暮 正晴
2
,
小野澤 志郎
3
,
鈴木 裕
2
,
阪本 良弘
2
1杏林大学医学部消化器・一般外科
2杏林大学医学部消化器・一般外科/同 付属病院肝胆膵外科
3杏林大学医学部付属病院放射線科
キーワード:
膵動静脈奇形
,
膵頭十二指腸切除術
,
二期的膵空腸吻合
Keyword:
膵動静脈奇形
,
膵頭十二指腸切除術
,
二期的膵空腸吻合
pp.2013-2020
発行日 2021年12月15日
Published Date 2021/12/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002546
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膵動静脈奇形(pancreas arteriovenous malformation;PAVM)は膵臓内の動静脈の異常短絡による腫瘤形成性血管異常疾患であり,全消化管動静脈奇形のわずか0.9%と非常にまれな病態である1)。消化管出血を引き起こすことが多く,治療には経カテーテル動脈塞栓術(transcatheter arterial embolization;TAE)や膵切除,放射線治療が選択されるが,時に止血に難渋し,致命的となる。
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