Japanese
English
臨床報告
針生検後の血腫形成により診断に苦慮した乳癌の1例
A breast cancer with difficulty in diagnosis due to hematoma formation after core needle breast biopsy : report of a case
山村 和生
1
,
岡崎 泰士
1
,
田中 健太
1
,
大谷 聡
1
,
佐賀 信介
2
,
安藤 修久
1
Kazuo YAMAMURA
1
1JA岐阜厚生連東濃厚生病院外科
2JA岐阜厚生連東濃厚生病院病理診断科
キーワード:
乳癌
,
針生検後血腫
Keyword:
乳癌
,
針生検後血腫
pp.212-217
発行日 2024年2月20日
Published Date 2024/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407214446
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要旨
50歳台,女性.検診マンモグラフィで右乳房に石灰化を認めたため2018年6月に受診したが,超音波で異常を認めなかった.同年11月,右乳房6時方向に1 cm大の低エコー腫瘤が出現,針生検でADHの診断であった.2019年3月,腫瘤は2 cm大で混合性パターンを呈していた.再度針生検を施行したが悪性像はなかった.同年5月,右乳房の腫脹と皮下出血がみられ,ダイナミックCTで動脈性出血を認めたため,針生検による血腫形成の診断で止血術を行った.同年11月,石灰化は多形性で区域性分布を示し,マンモトーム生検でhigh grade DCISの診断であった.初診から1年8か月後に切除術を行い,病理結果は浸潤癌であった.診断までの経過を振り返り,診療アプローチにおける反省点や改善策などにつき報告する.
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