Japanese
English
臨床報告
急性虫垂炎の保存的治療後に根治術を行ったAmyand's herniaの1例
A case of Amyand's hernia complicated with acute appendicitis treated with elective surgery
田中 健太
1
,
山村 和生
1
,
山本 希誉仁
1
,
大谷 聡
1
,
佐賀 信介
2
,
安藤 修久
1
Kenta TANAKA
1
1JA岐阜厚生連東濃中部医療センター東濃厚生病院外科
2JA岐阜厚生連東濃中部医療センター東濃厚生病院病理診断科
キーワード:
鼠径ヘルニア
,
虫垂
,
Amyand's hernia
Keyword:
鼠径ヘルニア
,
虫垂
,
Amyand's hernia
pp.99-104
発行日 2022年1月20日
Published Date 2022/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213601
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要旨
症例は79歳,男性.心窩部痛を主訴に当院を受診した.右鼠径部に腫脹と圧痛を認めた.血液検査では軽度の炎症反応上昇を認め,画像検査にて右鼠径管内に脱出する腫大した虫垂を認めた.急性虫垂炎を併発したAmyand's herniaと診断した.嵌頓による血流障害の所見はなく,急性虫垂炎に対して保存的加療を行った後にヘルニア根治術を行った.ヘルニア内容は軽度炎症を伴った虫垂であり,虫垂切除を行った後,Kugel法にて修復した.ヘルニア内容が虫垂である鼠径ヘルニアは稀であり,Amyand's herniaと呼ばれている.ヘルニア嵌頓を疑われ緊急手術が施行された報告は多いが,急性虫垂炎軽快後に待機的手術を施行した報告は少ない.若干の文献的考察を含めて報告する.
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