増刊号 早わかり縫合・吻合のすべて
3章 損傷・外傷に役立つ縫合
肝損傷時の外科的治療—縫合法を中心に
中澤 佳穂子
1
,
藤田 尚
1
Kahoko NAKAZAWA
1
1帝京大学医学部附属病院救命救急センター
キーワード:
肝損傷
,
肝周囲パッキング
,
肝縫合
Keyword:
肝損傷
,
肝周囲パッキング
,
肝縫合
pp.73-76
発行日 2020年10月22日
Published Date 2020/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213116
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どんな縫合・吻合,それに準ずる手技が必要になるか
肝損傷の多くは外科的処置を必要とせず,鈍的肝損傷の86%はnon-operative management(NOM)で治療されている1).
肝損傷の緊急開腹術の適応は,輸液や輸血に反応しない出血性ショックに対する緊急開腹止血術,または腹膜刺激症状を認める場合の試験開腹である2).血行動態が安定している場合ではCTによる評価のうえ,まずtranscatheter arterial embolization(TAE)が推奨される3).
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