Japanese
English
臨床報告
術中大量出血に対し短時間ガーゼパッキングを行い巨大腫瘍を摘出した1例
A case of a giant intraabdominal tumor with short-time gauze packing for uncontrollable massive hemorrhage during surgery
福留 惟行
1
,
駄場中 研
1
,
上村 直
1
,
岡本 健
2
,
小林 道也
2
,
花﨑 和弘
1
Ian FUKUDOME
1
1高知大学医学部外科学講座外科
2高知大学医学部医療学講座医療管理学分野
キーワード:
短時間ガーゼパッキング
,
大量出血
,
腹腔内巨大腫瘍
Keyword:
短時間ガーゼパッキング
,
大量出血
,
腹腔内巨大腫瘍
pp.995-999
発行日 2020年8月20日
Published Date 2020/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213031
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要旨
症例は59歳女性で,腹腔内巨大腫瘍に対して摘出術を行った.巨大腫瘍のため術野確保が困難であり,大量出血し止血困難となり,輸血の院内在庫不足となったためガーゼ圧迫留置(以下,ガーゼパッキング)を行い,手術を停止した.さらに集中治療室への移動にも危険が伴うと麻酔科医が判断したため手術室で中心静脈カテーテル留置や体温の維持に努め,輸血の到着を待った.約3時間後に血小板を含めた追加の輸血を行い手術を再開,ガーゼの除去,予定術式を完遂した.消化器外科領域の術中大量出血に対してガーゼパッキングを行った報告は少ない.今回われわれは短時間のガーゼパッキングを行うことで手術を一期的に完遂できた症例を経験したため報告する.
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