増刊号 すぐに使える周術期管理マニュアル
Ⅰ章 周術期管理・総論
周術期感染対策
宮崎 安弘
1
,
黒川 幸典
1
,
高橋 剛
1
,
牧野 知紀
1
,
田中 晃司
1
,
山﨑 誠
1
,
土岐 祐一郎
1
Yasuhiro MIYAZAKI
1
1大阪大学大学院医学系研究科消化器外科
pp.30-34
発行日 2019年10月22日
Published Date 2019/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212648
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周術期感染症の合併は患者の苦痛・QOLの低下につながるだけではなく,入院期間の延長・再入院率の増加,ひいてはそれに伴う医療費の増大,加えて抗菌薬使用量の増加,死亡率の増加など多くの不利益につながることから,感染対策は周術期管理の中でも最も重要なものの1つである.
術後に起きる感染症は,手術操作を直接加えた部位に起こる手術部位感染(surgical site infections:SSI)と呼吸器感染・尿路感染・血流感染などの遠隔部位感染(remote infections)とに分けられる1).食道癌術後呼吸器感染や中心静脈栄養管理中の血流感染などが遠隔部位感染に該当するが,これらは他稿あるいは他誌を参照されたい.
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