Japanese
English
臨床報告
治療に難渋した異時性出血性十二指腸接吻潰瘍穿孔の1小児例
A difficult-to-treat pediatric case of asynchrony perforation and hemorrhage in a kissing duodenal ulcer
浅井 泰行
1
,
加藤 公一
1
,
山村 和生
1
,
松下 英信
1
,
石榑 清
1
Yasuyuki ASAI
1
1愛知厚生連江南厚生病院外科
キーワード:
小児
,
十二指腸潰瘍穿孔
,
接吻潰瘍
,
異時性
Keyword:
小児
,
十二指腸潰瘍穿孔
,
接吻潰瘍
,
異時性
pp.385-388
発行日 2019年3月20日
Published Date 2019/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212421
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要旨
4歳10か月男児.急性腸炎で入院中に心窩部痛と黒色便が出現.限局した筋性防御,腹部CTで十二指腸壁肥厚,腹腔内遊離ガスを認めた.上部消化管穿孔の診断で,保存的治療開始.翌日大量吐血し緊急手術施行.十二指腸球部前壁に穿孔と穿孔部辺縁からの出血を認め,穿孔部を縫合閉鎖・大網被覆した.術後6日目に再度大量吐血.上部消化管内視鏡検査で,十二指腸球部後壁に潰瘍(接吻潰瘍)があり,拍動性出血を伴う露出血管を認めた.内視鏡的治療で止血したが,翌日再び大量吐血し緊急手術を施行.後壁潰瘍は穿孔し,胃十二指腸動脈と膵臓が露出しており,局所治療困難で広範囲胃切除術を施行.術後7年経過したが成長発達に問題を認めていない.
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