Japanese
English
臨床報告
術前診断しえたガーゼオーマに対し腹腔鏡下摘出術を行った1例
A case of a gauzeoma diagnosed preoperatively and treated with laparoscopic surgery
永田 秀樹
1
,
吉岡 慎一
2
,
岡田 かおる
2
,
上島 成幸
2
,
岡 義雄
2
,
根津 理一郎
2
Shinichi YOSHIOKA
2
1大阪大学大学院医学系研究科外科学講座呼吸器外科学
2西宮市立中央病院外科
キーワード:
ガーゼオーマ
,
腹腔鏡手術
,
術前診断
Keyword:
ガーゼオーマ
,
腹腔鏡手術
,
術前診断
pp.124-128
発行日 2019年1月20日
Published Date 2019/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212354
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要旨
症例は68歳,男性.腹部膨満が主訴.既往歴として,10歳時に虫垂炎に対して虫垂切除術を受けていた.腹部エコーにて囊胞内にガーゼを疑わせる構造物を認め,MRIにて内部に折り畳み構造を示す囊胞性病変を指摘された.術前の画像診断よりガーゼオーマと診断し,腹腔鏡を用いて手術を行った.腫瘤は回盲部と一塊になっていたが後腹膜とは剝離可能であり,合併切除を行った.被膜で覆われた腫瘤の内部には黄濁した液体の中に折りたたまれたガーゼが存在していた.
本症例は前回の手術より58年間ほぼ無症状で経過して発見されたガーゼオーマで,術前診断には画像診断が有用であり,腹腔鏡を用いて低侵襲に摘出することが可能であった.
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