Reduced Port Surgery—制限克服のための達人からの提言・5
総論—RPSにおけるトレーニング法・縫合技術
山口 高史
1
,
森 俊幸
2
Takashi YAMAGUCHI
1
1立正佼成会附属佼成病院外科
2杏林大学消化器・一般外科
pp.604-610
発行日 2018年5月20日
Published Date 2018/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212039
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はじめに
腹腔鏡手術が普及した最大の要因は低侵襲であることである.従来の腹腔鏡手術の発展に伴い,体壁損傷のさらなる減少,整容性の向上を目指した試みとして単孔式腹腔鏡下手術(single-incision laparoscopic surgery:SLS)や,needle-scopic surgeryが考案された.これらの手技を総称したreduced port surgery(RPS)の導入においては,SLSやneedle-scopic surgeryの特徴,利点・欠点を理解することが重要である.導入においては,従来の腹腔鏡手術の基本的手技を学ぶとともに,SLS,needle-scopic surgeryに特有な手術手技を理解・修練することが必須である.SLSは当初,従来の腹腔鏡手術に比べ,難易度の高い手術と考えられていたが,現在では安全性が担保された手技として広がりをみせている.その理由としては,先人らの手技の標準化,基本的原理の理解とともに,機器,器具の開発などが挙られる.これらの特徴を十分に理解することで,難易度が高いという先入観を払拭し,RPSが将来的にconventionalな腹腔鏡手術として行える手技となることを願っている.
*本論文中、[▶動画]マークのある図につきましては、関連する動画(Flash形式)を見ることができます(公開期間:2021年5月末まで)。
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