Japanese
English
特集 いま胆囊癌を見直す
診断困難であった胆囊癌の見直し
Retrospective Analysis of Wisdiagnosed Gallbladder Carcinomas
糸井 隆夫
1
,
祖父尼 淳
1
,
糸川 文英
1
,
栗原 俊夫
1
,
土屋 貴愛
1
,
森安 史典
1
Takao ITOI
1
,
Atsushi SOFUNI
1
,
Fumihide ITOKAWA
1
,
Toshio KURIHARA
1
,
Takayoshi TSUCHIYA
1
,
Fuminori MORIYASU
1
1東京医科大学消化器内科(第4内科)
1Department of Gastroenterology,Tokyo Medical University
キーワード:
胆囊癌
,
診断困難
Keyword:
胆囊癌
,
診断困難
pp.163-171
発行日 2006年3月15日
Published Date 2006/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100138
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要旨 今回当科における術前診断が困難であった胆囊癌の見直しを行った.診断困難例は切除胆囊癌72例中17例(23.6%)に認めた.うち胆石は12例(70.6%)に合併していた.深達度はm 6例,ss 9例,se 1例,si 1例であった.癌の占居部位は頸部3例,体底部8例,全体6例で肉眼型はIsp 1例,IIa 1例,IIb 4例,乳頭浸潤型3例,結節浸潤型6例,平坦浸潤型2例であった.CA19-9は23.1%のみ軽度高値を認めたが,CEAは全例で正常値を示した.術前診断は慢性胆囊炎が13例,急性胆囊炎1例,胆囊腺筋腫症1例,コレステロールポリープ1例,Mirizzi症候群1例であった.画像の見直しを行ったが胆囊癌を疑う画像所見を得られたのはわずか6例(35.2%)であった.診断困難例の多くは隆起または壁肥厚を呈する進行癌であり,US,CTと引き続く精査による拾い上げが必要である.
消化器画像2006 ; 8 : 163-171
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