Japanese
English
特集 術後重大合併症—これだけは知っておきたい緊急処置法
各論
絞扼性イレウス
Strangulated small bowel obstruction
高橋 研吾
1
,
生方 泰成
1
,
矢内 充洋
1
,
岩松 清人
1
,
緒方 杏一
1
,
桑野 博行
1
kengo TAKAHASHI
1
1群馬大学医学部附属病院外科診療センター消化管外科
pp.699-703
発行日 2017年6月20日
Published Date 2017/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211642
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【ポイント】
◆絞扼性イレウスは虚血を伴うイレウスで,全イレウス症例の5.5%に発症するとされる.症状は進行性でショックや敗血症などの病態を続発することがあり,重篤な疾患である.術後早期のみならず,晩期にも起こりうるため,術中からの丁寧な操作を心掛ける必要がある.
◆早期診断のためには,腹膜刺激症状やsystemic inflammatory response syndrome(SIRS)などの所見とともにCT撮影が重要である.CTにてclosed loop,間膜浮腫,腸管壁の造影不良などの所見が観察される.
◆治療の基本は外科的治療であり,絞扼解除と壊死腸管の切除を行う.開腹手術を基本とするが,バイタルが安定し,腸管拡張が限局的な場合,腹腔鏡下手術も施行されうる.
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