必読イレウスの診断から治療まで
機械的イレウス 複雑性または絞扼性イレウス 腸重積
大田 貢由
1
,
諏訪 雄亮
,
原田 郁
,
山本 晋也
,
渡邉 純
,
渡辺 一輝
,
田中 邦哉
,
秋山 浩利
,
藤井 正一
,
市川 靖史
,
遠藤 格
1横浜市立大学 消化器・腫瘍外科学
キーワード:
浣腸
,
腸重積症
,
注腸造影
,
小腸切除
,
腹部CT
Keyword:
Barium Enema
,
Enema
,
Intussusception
pp.255-259
発行日 2012年3月1日
Published Date 2012/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2012149342
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
腸重積は腸閉塞の原因の約1%を占める疾患である。小児腸重積は1~2歳の乳幼児に好発し、90%以上が特発性である。確定診断には腹部超音波検査がもっとも有用で、脱水・感染性ショックなど全身状態にも注意する。治療は高圧浣腸による整復が基本である。成人腸重積は腸重積全体の約5%と比較的まれである。器質的疾患に続発して発症することが多く、腹痛・イレウス症状を呈することが多く、時に慢性的な経過をたどる。CTで腸重積の存在とともに、原因となる腫瘍の有無などを診断する。治療は外科的切除が基本であるが、原因や進行度によっては大腸内視鏡による整復と切除、あるいは腹腔鏡下切除など、より低侵襲な治療も可能である。
©Nankodo Co., Ltd., 2012