Japanese
English
臨床報告
嵌頓整復後に両側外鼠径および閉鎖孔4か所の重複ヘルニアを一期的に腹腔鏡治療しえた1例
A case of laparoscopic repair of a bilateral obturator and bilateral inguinal hernia after incarcerated reduction
高木 健裕
1
,
森岡 淳
1
,
加藤 健宏
1
,
酒徳 弥生
1
,
渡邉 学
1
,
堀 明洋
1
Takehiro TAKAGI
1
1久美愛厚生病院外科
キーワード:
重複ヘルニア
,
閉鎖孔ヘルニア
,
鼠径ヘルニア
,
TAPP
Keyword:
重複ヘルニア
,
閉鎖孔ヘルニア
,
鼠径ヘルニア
,
TAPP
pp.365-369
発行日 2017年3月20日
Published Date 2017/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211555
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要旨
症例は75歳,女性.10時間前から左大腿部痛が出現し救急搬送された.腹部CTで左閉鎖孔ヘルニア嵌頓と診断され,両側外鼠径ヘルニアも併存していた.発症早期で腸管の壊死所見を認めなかったことを考慮し,非観血的徒手整復を施行して待期的に腹腔鏡下修復術を施行した.術中所見で対側閉鎖孔にも不顕性ヘルニアを認めた.illiopubic tractに沿って腹膜を切開し腹膜前腔の剝離を行い,両側鼠径および両閉鎖孔4か所のヘルニア孔をポリプロピレン製メッシュで覆い固定した.術後経過は良好で再発の徴候は認められていない.両側鼠径および両閉鎖孔4か所の重複ヘルニアを一期的に腹腔鏡治療しえた1例を文献的考察を加えて報告する.
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