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特集 転移性肝腫瘍のいま—なぜ・どこが原発臓器ごとに違うのか
転移性肝腫瘍の治療
NET肝転移
Treatment strategy for liver metastasis of neuroendocrine neoplasms
工藤 篤
1
,
巌 康仁
1
,
松村 聡
1
,
光法 雄介
1
,
伴 大輔
1
,
落合 高徳
1
,
田中 真二
2
,
田邉 稔
1
Atsushi KUDO
1
1東京医科歯科大学肝胆膵外科学分野
2東京医科歯科大学分子腫瘍医学分野
pp.1372-1377
発行日 2016年11月20日
Published Date 2016/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211418
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【ポイント】
◆膵消化管神経内分泌腫瘍の肝転移の治療は,手術,薬物療法,内科的interventionの3種類からなるが,機能性腫瘍の症状緩和のstrategyはこの腫瘍に特有である.本邦のガイドラインは切除可能であれば手術,切除不能であれば抗腫瘍薬,機能性腫瘍であれば症状緩和療法を推奨している.
◆切除は腫瘍をゼロにすることができる唯一の治療であり,成長スピードが遅く,転移しにくい腫瘍はよい適応である.肝機能を配慮したうえで,90%以上の減量切除を含めた集学的制御を目指す.
◆抗腫瘍薬にはエベロリムス,スニチニブ,ストレプトゾシン,ソマトスタチンアナログが推奨されている.
◆機能性腫瘍の症状緩和においては減量手術,ソマトスタチンアナログを中心に,それぞれのホルモン症状に対する対症療法を行う.
◆近年の薬物療法の進歩に伴い,肝切除はますます重要な役割を担う.
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