増刊号 消化器・一般外科医のための—救急・集中治療のすべて
Ⅱ章 外傷外科
部位別対処法
膵損傷
栗栖 茂
1
,
梅木 雅彦
1
Shigeru KURISU
1
1国立病院機構 兵庫あおの病院
pp.173-177
発行日 2016年10月22日
Published Date 2016/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211369
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POINT
■膵損傷の治療方針決定のうえで最も重要なポイントは主膵管損傷の有無である.主膵管損傷がない場合には縫合・ドレナージでよく,主膵管損傷を伴う場合には膵切除などが必要となる.
■主膵管損傷の診断には内視鏡的逆行性膵管造影(ERP)が最も有用であり,症例によってはERPに引き続くステント留置が有用な場合もある.
■膵単独損傷では受傷後早期の臨床症状は軽微なことも多いが,診断・治療を誤ると容易に「防ぎ得た外傷死」となりうる.
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