Japanese
English
臨床報告
水腎症,尿路感染症を契機に診断された後腹膜仮性囊胞の1例
A case of a retroperitoneal pseudocyst detected by hydronephrosis concomitant with a urinary tract infection
境 雄大
1,2
,
佐野 淳
1
,
浜島 秀樹
1
,
松倉 聡
1
,
田口 泰三
1
,
谷崎 裕志
1
Takehiro SAKAI
1,2
1医療法人社団誠高会 おおたかの森病院外科
2現・つがる西北五広域連合 つがる総合病院一般・内視鏡・心血管・呼吸器・乳腺外科
キーワード:
後腹膜
,
仮性囊胞
,
水腎症
,
尿路感染症
Keyword:
後腹膜
,
仮性囊胞
,
水腎症
,
尿路感染症
pp.236-240
発行日 2016年2月20日
Published Date 2016/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211092
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要旨
55歳,女性.3日間持続する腹痛と発熱を主訴に受診した.臍の右外側に腫瘤を触知し,圧痛を認めた.血液検査で炎症反応,尿検査で白血球,細菌が認められた.CTと超音波検査で子宮筋腫,卵巣囊胞,右水腎症,右尿管を圧排する後腹膜の囊胞性病変が疑われた.MRIで後腹膜の囊胞性病変は最大径4.9 cmで,T1強調画像で低信号,T2強調画像で高信号であった.後腹膜腫瘤の診断で開腹術を施行した.後腹膜から発生した囊胞性病変で周囲と強固に癒着していたが,腫瘤を摘出した.病理組織検査から後腹膜仮性囊胞と診断した.術後経過は良好であった.水腎症の原因として本症も念頭に置く必要がある.
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