Japanese
English
臨床報告
回盲部に発症した仮性腸間膜囊胞の1切除例
An ileocecal mesenteric pseudocyst dealt with by resection: a case report
石井 泰
1
,
外園 幸司
1
,
藤田 逸人
1
,
新山 秀昭
1
,
小野 洋
1
,
前岡 伸彦
2
Yasushi ISHII
1
1健康保険直方中央病院外科
2健康保険直方中央病院放射線科
キーワード:
仮性腸間膜囊胞
,
腸間膜囊胞
,
仮性囊胞
Keyword:
仮性腸間膜囊胞
,
腸間膜囊胞
,
仮性囊胞
pp.107-111
発行日 2014年1月20日
Published Date 2014/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104918
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要旨
症例は83歳,女性.右下腹部の腫瘤を自覚し,近医を受診した.超音波検査で腹腔内囊胞が疑われ,当院へ紹介され受診した.腹部CT検査で右下腹部に9 cm大の単房性囊胞を認め,腹部MRI検査ではT1,T2強調画像とも腫瘍内部は高信号で,内部に粘液成分や出血の混在が疑われた.後腹膜囊胞性腫瘍を疑い,手術を行った.病変は回盲部から上行結腸間膜に存在する囊胞性腫瘤で,右結腸切除術を施行した.病理組織学的検査では囊胞壁は炎症細胞を伴う線維結合組織であり,上皮細胞を認めず,仮性腸間膜囊胞と診断した.仮性腸間膜囊胞は腸間膜囊胞のなかでも稀な疾患であり,わが国で23例しか報告されていない.仮性腸間膜囊胞の特徴を文献的に考察したので報告する.
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