図解!成人ヘルニア手術・9 忘れてはならない腹壁解剖と手技のポイント
大腿ヘルニア修復法
執行 友成
1
,
川崎 篤史
1
,
松田 年
1
Tomoshige SHIGYO
1
1東京ヘルニア・日帰り手術センター執行クリニック
pp.212-216
発行日 2016年2月20日
Published Date 2016/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211086
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■ はじめに
大腿ヘルニア手術は2006年のlightweight mesh開発以降「大腿法」が主流となっているが,大きな流れに沿ってそれぞれを解説する.
大腿ヘルニアは鼠径部ヘルニア全体の2〜8%の発症率と諸家により報告されており1,2),比較的稀な病態であることは認識されている.1998年に鼠径ヘルニア日帰り手術を当院が開始し,2003年以降,鼠径ヘルニアを専門に扱う施設が増加し,大腿ヘルニアの正確な統計的集約がなされている.
当院は1998年7月以降2015年8月末までに7,369例の鼠径ヘルニア手術を経験している(図1).2006年4月以降,日本ヘルニア学会(以下JHS)分類制定後,当院では分類に沿い,全症例の記録を開始した.
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