Japanese
English
臨床報告・1
待機的に大腿法で修復した閉鎖孔ヘルニアの1例
A case of obturator hernia repaired by the femoral method
山根 正修
1
,
向田 尊洋
2
,
清水 信義
1
Masaomi YAMANE
1
1岡山大学医学部第2外科
2平病院外科
キーワード:
閉鎖孔ヘルニア
,
術前診断
,
大腿法
Keyword:
閉鎖孔ヘルニア
,
術前診断
,
大腿法
pp.505-508
発行日 2000年4月20日
Published Date 2000/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904088
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
閉鎖孔ヘルニア(以下,本症)はやせた高齢女性に好発する比較的稀な疾患であり,イレウス症状として発症し,開腹手術が施行されるのが通常の経過である.以前は術前診断が困難とされていたが,近年computed tomography(以下,CT)や超音波検査により術前に診断した報告例を散見するようになった6,8〜10).しかし,開腹せず待機的に鼠径法や大腿法による修復が施行された例は検索しうる限り,本邦では5例の報告例を認めるのみであり,腹部症状を認めない早期に診断される例はきわめて稀である.今回筆者らは大腿部痛を主訴としていたが,臨床経過,超音波検査により本症と診断し,大腿法により修復しえた稀な症例を経験したので若干の文献的検討を加え報告する.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.