Japanese
English
臨床報告
胃原発炎症性筋線維芽細胞性腫瘍の1例
A case of an inflammatory myofibroblastic tumor of the stomach
内田 恒之
1
,
出口 義雄
1
,
大本 智勝
1
,
木田 裕之
1
,
春日井 尚
1
,
石田 文生
1
Tsuneyuki UCHIDA
1
1昭和大学横浜市北部病院消化器センター
キーワード:
炎症性筋線維芽細胞性腫瘍
,
胃局所切除術
,
anaplastic lymphoma kinase
Keyword:
炎症性筋線維芽細胞性腫瘍
,
胃局所切除術
,
anaplastic lymphoma kinase
pp.365-370
発行日 2015年3月20日
Published Date 2015/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210688
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要旨
症例は54歳の男性で,腹部膨満感を主訴に受診した.腹部CT,MRIにて腹腔内に最大径12 cmの境界明瞭な囊胞性病変を認めた.由来臓器は明らかではなかったが,腫瘤は可動性があり,大網もしくは腸間膜に由来する病変が疑われた.大網囊腫の術前診断で手術を施行した.病変は胃大彎から発生しており,大網,横行結腸と癒着していた.癒着を剝離したのちに胃局所切除を行い,腫瘤を摘出した.術後経過は良好で,術後7日目に退院した.病理組織学的検査では腫瘤に悪性所見は認めず,胃原発炎症性筋線維芽細胞性腫瘍と診断された.本疾患は診断確定が困難であるが,局所再発の可能性が指摘されており,定期的な経過観察を要する.
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