Japanese
English
特集 臓器生検の適応と手技
乳房生検—癌研乳腺外科の考え方
Breast biopsy from the standpoint of the Cancer Institute Hospital
霞 富士雄
1
,
木下 智樹
1
,
小池 道子
1
,
佐藤 有規
1
,
渡辺 進
1
,
吉本 賢隆
1
,
西 満正
1
,
梶谷 鐶
1
,
岩瀬 拓士
2
,
蒔田 益次郎
2
,
秋山 太
2
,
難波 清
2
,
坂元 吾偉
2
,
菅野 晴夫
2
Fujio KASUMI
1
1癌研究会病院外科
2癌研究会病院病理
pp.1035-1043
発行日 1989年8月20日
Published Date 1989/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210418
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
生検とは生体の一部を採取して検鏡する直接診断法であり,細胞診と組織診に大別される.細胞診は採取した細胞レベルで対象の性状を判定するものであるが,乳癌には細胞異型が少ない癌が存在するため,肺癌や子宮癌ほど良性と悪性の鑑別が容易でない.このため最終的には組織診が必要となる.組織診は通常外科的生検を指し,現在病理学的確定診断の基礎となっているものであるが,侵襲性,観血性に関してははるかに細胞診に分がある.細胞診,組織診の採用は各国の国状,各施設の伝統,考え方によって大きな違いがあり,最終診断法の帰趨として一定のものはないが,各種の乳癌の補助診断法との協調によって細胞診は外科的生検の頻度を減少させることができる.
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.