Japanese
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特集 乳腺疾患を取り巻くガイドラインと最新の知見―最適な診療を目指して
乳房温存療法ガイドライン
Guidelines for breast conserving treatment in Japan and in US,European countries
霞 富士雄
1
Fujio KASUMI
1
1順天堂医院乳腺センター
キーワード:
Guidelines
,
BCT
,
Lumpectomy
,
Pathological examination
,
Radiotherapy
Keyword:
Guidelines
,
BCT
,
Lumpectomy
,
Pathological examination
,
Radiotherapy
pp.277-282
発行日 2006年3月20日
Published Date 2006/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100375
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要旨:乳房温存療法(以下,BCT)は,原発巣を周囲に正常組織を加えて進行局所切除を行い,腋窩は郭清あるいはSNBに従って手術し,残した残存乳房に対しては照射を加えて,進行度に応じて化学・ホルモン療法を付加する複合療法である.問題は局所切除であり,その可否を決するのは病理検索である.局所切除は多数の画像診断をもとにして行われ,腫瘍の大きさ,乳房の大きさとの対比,占居部位など整容性にかかわる問題に配慮して実施される.また,摘出標本の病理検索の困難さは言うまでもないが,詳細に調べても離れた場所に多発癌が潜んでいればそれが顕性化してこなければ判明しない.これらを考えると,BCTには問題が多く,ガイドライン作成においては特に手術法と病理検索法の律し方が難しい.一言で言えば,詳細な画像診断にしたがって整容性を考えたうえでやや大き目の切除を行い,確実な残存乳房照射をしておくというのが各ガイドラインの骨子となっている.
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