Japanese
English
特集 80歳以上高齢者の手術
食道の手術
Surgical treatment of aged patients with esophageal cancer
田中 乙雄
1
,
武藤 輝一
1
,
佐々木 公一
1
,
鈴木 力
1
,
宮下 薫
1
,
藍沢 喜久雄
1
,
長谷川 正樹
1
Otsuo TANAKA
1
1新潟大学医学部第1外科
pp.209-212
発行日 1989年2月20日
Published Date 1989/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210285
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1959〜1987年末までに教室で切除した胸部食道癌405例のうち80歳以上の6例を中心に高齢者胸部食道癌の手術の実際について検討した.対象6例は術前の機能検査では全例に何らかの異常を認め,4例は高度障害を有していた.手術術式としては切除のみが1例,一期的切除再建2例,二期分割手術2例,食道抜去術2例であった.術後合併症は3例に発生し,その内容は肺炎2例,腎不全2例であったがいずれも回復した.遠隔成績は最長3年6ヵ月を含め3例が2年以上生存中である.以上の結果より,80歳以上の胸部食道癌症例に対する治療は個々の症例により術式を選択し,術前,術後のきめ細かな管理を行えば十分手術適応はあると考えられた.
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