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特集 胃癌手術の限界と合理化
食道浸潤を伴う胃癌における検討—切除郭清術式:開腹・胸骨縦切・右開胸による到達経路の意義
Evaluation of surgical treatment of carcinoma of the stomach invading to lower portion of the esophagus with a special reference to the rationale for an operative procedure
佐々木 公一
1
,
武藤 輝一
1
,
田中 乙雄
1
,
鈴木 力
1
,
梨本 篤
1
Koichi SASAKI
1
1新潟大学医学部第1外科
pp.1543-1549
発行日 1986年10月20日
Published Date 1986/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209553
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食道に浸潤する胃癌の特性と切除郭清範囲について検討を加えるとともに,同領域胃癌に対するわれわれの標準術式すなわち,腹部操作に胸骨縦切を併施し,さらには癌腫の進展に応じて右開胸を付加する到達経路の意義について述べた.
①第2群(n2)以上の遠隔リンパ節転移が高率に認められ,根治性の向上には腹腔内リンパ節はもちろん,胸部縦隔内の中・下部リンパ節郭清と十分な口側食道切除が重要である。②本術式では主癌巣を術野の中心におき,口側および肛門側の一方に偏しないバランスを保ちながら切除郭清操作をすすめることが可能であり,外科的根治性を積極的に追求するための合目的性を備えたものである.
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