Japanese
English
特集 消化器癌の相対非治癒切除
胃癌の相対非治癒切除—成績とその問題点
Relative non-curative resection in gastric cancer surgery
鈴木 力
1
,
武藤 輝一
1
,
佐々木 公一
1
,
田中 乙雄
1
,
宮下 薫
1
,
西巻 正
1
,
藍沢 喜久雄
1
,
若桑 隆二
1
,
津野 吉裕
1
,
曽我 淳
2
Tsutomu SUZUKI
1
1新潟大学医学部第1外科
2新潟大学医療技術短期大学外科
pp.1307-1315
発行日 1988年8月20日
Published Date 1988/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210147
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教室の胃癌相対非治癒切除例151例における非治癒因子別頻度はn>R81例,P(+)71例,断端(+) Ⅱ例,H(+)5例で,これらを非治癒因子の数でみると,単独因子例134例,2因子複合例17例であった.これら症例の累積5年生存率は21.3%であり,非治癒因子別では,P(+)単独例17.4%,断端(+)単独例85.7%,n>R単独例18.8%,2因子複合例9.9%であった.H(+)単独例では3年10ヵ月(生存中)が最長生存例であった.n(−),n1のP1単独例,ps(−)のn3>R単独例では比較的良好な予後が得られており,stageⅣ進行例に対しても,相対非治癒切除が可能な症例では,積極的な切除,郭清を行うことが予後改善に重要であると考えられた.また,これら臨床的事項に加え,胃癌の相対非治癒切除における,いくつかの問題点についても検討を行った.
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