Japanese
English
特集 80歳以上高齢者の手術
麻酔法の選択と術中管理
Anesthetic management of the elderly patients over 80
大村 昭人
1
,
小沢 みどり
1
Akito OHMURA
1
,
Midori OZAWA
1
1帝京大学溝口病院麻酔科
pp.175-181
発行日 1989年2月20日
Published Date 1989/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210280
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
高齢者では,生理的機能の変化に加えて,種々の合併疾患を有する頻度が高くなり,麻酔,手術などのストレスに対する代償反応が起きにくくなり,術中・術後の合併症,死亡率が増加する.しかし,高齢になる程,その生理的機能の変化の程度や,合併症の有無などに関して,個体間の差が大きくなって来る.高齢であっても,合併疾患を持たない者の手術死亡率は,若い患者と変わらないことがわかっており,また合併疾患を持つ患者でも,その病態生理をよく理解して,麻酔管理,術前・術後管理を行えば,周手術期の合併症を最小限に留めることも可能になって来ている.これは,高齢であるという理由だけで,適応のある手術を避ける理由がなくなって来たことを示している.
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.