特集 婦人科の手術管理
術中の管理—麻酔法,麻酔剤のえらび方
秦野 滋
1
Shigeru Hatano
1
1長崎大学医学部麻酔学教室
pp.15-18
発行日 1967年1月10日
Published Date 1967/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203622
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はじめに
婦人科手術に対する麻酔法は型のごとく全身麻酔,脊(腰)椎麻酔,硬膜外麻酔,局所麻酔(神経ブロックを含む)に大別しうるが,いかなる手術にいかなる麻酔法が適し,また麻酔剤が適するかを簡単に決めることはなかなかむずかしい。この場合の麻酔法の選択は,その因子として麻酔管理の面からみた婦人科手術の分類,患者の従前検査からみた全身状態の評価,さらに術前に合併症を有する場台,術者の技倆および麻酔を行なう人の麻酔法,麻酔剤に対する知識と技術の程度などが含まれ,したがつてそれぞれの場合において,これらの関係ははなはだ複雑なものとなる。限られた紙数の中でそのすべてに言及することはむずかしいが,以下順を追つて述べでみたいと思う。
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