表紙の心・10
オテル・ディユ病院のデュピュイトラン像
大村 敏郎
1,2
1川崎市立井田病院外科
2慶応義塾大学医史学
pp.1640
発行日 1988年10月20日
Published Date 1988/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210195
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前回医学アカデミー会長の一覧表を出して,外科医の名を2〜3拾いあげておいた.その1人ギヨーム・デュプュイトラン(Guillaume Dupuytren,1777-1835)を今回取上げて紹介したい.写真はパリのオテル・ディユ(Hôtel Dieu)病院の中庭に立っている彼の像である.
パリのオテル・ディユは7世紀からあるフランス最古の歴史を持つ病院である.オテル・ディユ(神の宿)とは大寺院に附設された巡礼や地域の人々のうち不幸な者を収容する宗教的な施設として発足したもので,17世紀までは修道士や修道女が奉仕をし看護をしていたが,ここには医師や外科医は常勤していなかった.
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