論究
デュピュイトラン拘縮の疾病負担分析
平田 仁
1
,
井上 幸恵
1名古屋大学予防早期医療創成センター
キーワード:
Dupuytren拘縮
,
質問紙法
,
医療費
,
術後合併症
,
発生率
,
有病率
,
疾病による損失
,
文献研究
Keyword:
Health Expenditures
,
Dupuytren Contracture
,
Postoperative Complications
,
Surveys and Questionnaires
,
Incidence
,
Prevalence
,
Cost of Illness
,
Literature Based Discovery
pp.325-335
発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00767.2017200321
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デュピュイトラン拘縮(DC)の疫学的情報を、MEDLINEと医中誌Webの計169報の原著論文から収集して報告した。次に、手外科領域の整形外科医を対象にアンケートを実施し、得られたデータをもとに治療費用を推計した。質問内容はDCの手術から回復に至るまでの一連の治療内容に関するもので、DCの手術治療を行っている国内施設30施設に依頼した。治療費用は回答から導かれる各医療資源消費量に、各診療行為の報酬額を乗じることにより推計した。19施設から回答が得られ、片手施術あたりのDC治療費は一人あたり489630円と推計された。本費用は治療費用のみの試算であり、実際はDC疾患に伴う労働パフォーマンスの低下や欠勤による労働損失も発生するため、DCが日本にもたらする疾病負担額は更に大きいと考えられた。
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